エンクローズ溶接継手とは
エンクローズ溶接継手とは、鉄道継手の手法として1970年代から開発され用いられている溶接継手の元祖とも言えるものです。
溶接する部分に、セラミック製や銅製の当金をつけ、溶融金属で充墳していく継手の工法で、エンクローズ溶接継手を行うことで、裏当てに使用したものを撤去することができるというのが最大の特徴となります。
そのため、エンクローズ溶接継手がきちんと完成しているかどうかを、超音波探傷検査や全周目視検査を利用することができるため、検査が容易になり、質の高い溶接を実現させることができます。
一般的な溶接継手では、超音波探傷検査などを行うことができないことなどを中心に、現在ではもっとも普及している溶接継手としてエンクローズ溶接継手が普及しているのです。
エンクローズ溶接継手と同じく普及しているものにバス盛り溶接というものがありますが、エンクローズ溶接継手とは違い、製品完成後の検査ができなかったり、制限があるなど品質を保証する手立てに障害があることから、今後ますますエンクローズ溶接継手がメインとなっていくとも言えそうです。
溶接継手は、様々な工事において必要不可欠な工程となっているからこそ、より高い品質の状態で溶接継手が行われていくためにエンクローズ溶接継手はとても重要なものとなっています。